イベント

日本の農業の問題を解決するために。〜山梨ファーマーズフォーラムを開催

山梨ファーマーズフォーラム 2018年3月5日・2019年3月22日

2018年、2019年に開催。(※2020年以降はコロナ渦のため開催中止)

日本の閉塞した農業の問題を、横のつながりを広くもって解決していこうと、実行委員会を立ち上げ、山梨ファーマーズフォーラムを開催したのが2018年3月のことでした。

第一回のファーマーズフォーラムでは、山梨県峡東農務事務所の伴野正明様、高知県からは(有)上田微生物・上田知毅様にご参加いただき、都道府県・品目・栽培方法を問わず、多くの農家が積極的に交流を図り、普段は聞けないような同業者の話に耳を傾け、意見の交換を行う大変有意義なイベントとなりました。

第二回となる2019年には、マイナビ農業執行役員の池本博則様・農林水産省の表谷拓郎様にご参加いただき、第一回目に増して積極的な交流・意見交換が行われました。

また、この回では10社ほどの企業がブースを出展し、現場で作物を作る農家だけでなく、土壌や水質からメディア関係まで、幅広い分野の農家/企業の方にお集まりいただき、最先端の技術を使った商品や最新の情報に大盛況となりました。
この年も参加者は計100名近くにのぼり、中には学生の姿も。

―そもそも、なぜ横の繋がりが重要なのか。

今後、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)や日EU・EPA(経済連携協定)による、関税の撤廃(貿易の自由化)により、海外産の農作物が日本に流入してくることが予測されます。それとは反対に、日本の農作物が海外に輸出され、世界規模の競争の中で生き抜いていかなければなりません

しかし、現在の多くの日本の農業者は国内競争をしており、閉鎖的になってしまっている傾向です。

それぞれの農家が独自の素晴らしい技術を持ち、ノウハウを蓄積しているにも関わらず、それが個として分散してしまっている状況を危惧し、これからは横の繋がりを作り、栽培技術やノウハウ、新しい意見や発想を相互で持ち寄り、農業大国として、日本全体で盛り上げていくことが重要になっていくことを訴えさせていただきました。

―ファーマーズフォーラムを開催して。


ファーマーズフォーラムには20代の若い人たちから80代のご年配の方まで、幅広い年齢層の方々が参加くださり、様々な意見や考え方が飛び交い、とても充実した時間でした。

実際に県内の農家で集まってみると、「今までは集まろうという動きがなかったが、機会があれば集まって意見を出し合い、山梨の農業を盛り上げたい。」という想いを持った人ばかりだったことには驚きとともに大変嬉しいことでした。
出会うことのなかったはずの人との出会いがあり、繋がりが生まれ、農の輪が広がるきっかけとなったファーマーズフォーラム。
このイベント開催を通じて、”農業が抱える問題の解消、未来に向けて良い方向性を持つこと” がみんなで出来る、ということを確信することができました。

―目指している農業界の姿は。


今までの目標は、「果物の産地としての魅力を更に磨き上げること」でした。
しかしながらこのファーマーズフォーラムを通じて、県内の同業者だけでなく他県の方々とも協力、切磋琢磨して、日本全体を世界と戦えるものにしていくことの必要性を強く感じることができました。

農業は少数で作業をすることが多く、黙々と作業をする時間が長い仕事です。だからこそ、地元で、同じ日本で、”共に頑張っている仲間がいる”という一体感を持ち、高め合える農業界を目指していかなければいけません。

そうして生まれた”作物”の魅力と、輝く個が集まった”農家”としての魅力によって、山梨の農業界がモデルケースとなり、再び日本ブランドとして世界中から注目をされるような日本農業にしていく必要があります。
今後もファーマーズフォーラムのような機会を通じて、積極的に農業の未来に向けて動いていきたいと思います。

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