山梨の農業を未来につなぐ解決策
日本の農業が抱える問題点
これまで私たち農家がしてきたことは、育てた作物を主にJA(農協)に卸して市場に出荷しています。
ご存知のとおり、市場に出る作物は見た目が良く、形が整っているものばかりです。
「はねだし」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
「はねだし」とは、味の品質は変わらないのに、傷や見た目が良くないということで市場に出回らない作物のことです。
多くの農家は、こうした作物を出荷できず、捨てられてしまうことも多いのが実情です。
インターネットが普及し、こうした「はねだし」を販売したり、直売所などで安く販売されたりするのを目にすることも多くなりました。
けれども、見た目が良くないというだけで、私たち農家が丹精込めてつくった作物に変わりありません。
市場に出ているものと同じように手間がかかっています。
「安くてもいいから、少しでも売れれば」という考え方はもっともです。
しかし、長い目で見たとき「割りに合わない」仕事になっていき、農業という仕事に魅力を感じる人は少なくなり、農業は衰退していきます。
農業者の高齢化、耕作放棄地問題

苦労して作物を育てても、収益につながらない。
これでは、若い世代は魅力を感じないし、自分の子どもにも継がせたくない、という農家も多いのがいまの日本の農業ではないでしょうか。
結果、農業の高年齢化は進み、就農人口は減るばかりで、農地の維持ができずに「耕作放棄地」が拡大しています。
山梨県の桃の生産量の低下
果樹王国として知られ、桃・ぶどうの生産量が日本一を誇る山梨県も例外ではありません。
4月の桃の開花では、あたり一面ピンク色に染まる「桃源郷」も年々面積が少なくなり、PlayestJAPANがある山梨市も耕作放棄地が増えています。
さらに近年のシャインマスカットブーム(シャインバブル)により、桃の生産をやめてシャインマスカットを植える農家さんが増え、桃の生産量も年々下がり、山梨県としても問題になっています。
5年後や10年後の日本一の桃の産地は山梨だ!と、強く言えるのが難しい見込みになってきました。
メリットが増え、これらの問題を解決するPlayestJAPANの「省エネ栽培」
こうした日本の農業の抱える問題点である「負の循環」を逆回転させる事業がPlayestJAPANの「省エネ栽培」です。
これまで生食用だけの桃やぶどうを生産してきましたが、そもそもそれだけが需要なのでしょうか?
需要を引き出し、現場の再設計
PlayestJAPANでは、買取先の企業の需要(消費者により近い需要)を引き出し、農業生産の現場段階から再設計を試みました。
その結果、今まで求められてきた生食用だけの需要とは別の「生産方法」や「出荷先」が浮き出てきたのです。
味や品質が変わらないのであれば、見た目や傷など関係のない作物を、求められる量だけ生産する事業を立ち上げました。
作物のゴールを定め、栽培の工程でコストカット。
この省エネ栽培の事業は、見た目の形や傷などにとらわれません。そのため、多くの工程をカットすることが可能となり、通常の栽培より「省エネ」で生産することが可能となりました。
この方法ですとさらにメリットがありました。それは、既存の栽培方法では農地の維持ですら困難だったものが、少ない人員で栽培することが可能となり「耕作放棄地」の問題も解消できます。
PlayestJAPANでは、耕作放棄地となってしまった農地を借り上げ、再び桃・ぶどうが収穫できる畑へと生まれ変わっています。

